地方就職特集

地方就職を考えるうえで、参考となる連載やコラムを掲載しています。
有識者が考える地方での生活や、地方企業のビジネス、LO活を成功させるためのアドバイスなど、ぜひ参考にしてください。

イベントレポート

第7回 「シューカツNAGANO応援隊」イベントレポート
地域の魅力を発信するために、各自治体が工夫して開催している様々なイベント。その一部をご紹介します。今回は、長野県が主催している「シューカツNAGANO応援隊」の様子をレポートします。  長野県に興味を持つ学生15名が、銀座のアンテナショップに集結 今回「シューカツNAGANO応援隊」が開催されたのは、東京・銀座にある長野県の新感覚アンテナショップ「銀座NAGANO」の2階イベントスペース。 「しあわせ信州シェアスペース」と呼ばれる長野県の情報発信の拠点ともなっていて、信州にまつわる商品が購入できるショップと観光インフォメーション窓口が一緒になっています。また、施設の4階には移住・交流センターが設置されており、長野県への移住や就職、起業などの相談が行えます。 この日は15名の学生が参加。16時からのスタートということで、学校帰りの学生がほとんどでしたが、中にはこのイベントのために上京したという方もいたようです。 開始前から、近くの席の学生同士で自己紹介が始まったり、お互いの出身地や郷土愛についての話で盛り上がったりするなど、「長野県で働きたい」という思いを強く持って参加している学生が多い印象でした。 業種も職種もバラバラの先輩6人が、自身の就活や日々の仕事についてホンネで語る 最初のプログラムは、県内企業6社の先輩たちによるパネルディスカッションです。 まずは6人の自己紹介から始まり、設定されていたテーマに沿って、それぞれが思いや体験談を話していきます。テーマは「仕事内容」「仕事選びの決め手」「信州(長野)で働こうと思ったきっかけ」「社会人になって感じる信州の魅力」「就活で大変だったこと・苦労したこと、学生へのアドバイス」の5つでした。 「いろいろな場所で就活を進めれば進めるほど、地元の良さに気付き、ここで働きたくなった」という理由から長野での就職を決断した先輩や、「東京に近いので、週に数回は東京と名古屋を行き来している」という働き方の人も。また、「長野県の就活イベントの情報は東京にいると入ってきにくいので、地元の母親にも協力してもらった」と自身の体験を振り返って話す先輩もいました。 この日は、長野県庁職員、ハウスメーカーの営業、介護事業所のサービススタッフ、ワイナリーの店長、精密機器メーカーの技術職、リゾートホテルのフロント担当というバリエーションに富んだ6人の先輩社員が参加しました。「長野県にはいろいろな会社があることを伝えたかった」と運営スタッフが人選の理由を話してくれましたが、先輩たちの体験談を通じ、学生たちは「自分だったらどんな働き方がしてみたいか」をイメージするきっかけになったようです。 会社説明会では聞けないような、ざっくばらんに話ができる座談会! 休憩を挟んで後半戦へ。続いては若手社員と学生の座談会です。 学生たちのテーブルに先輩社員が一人ずつ座り、一つのテーブルにつき10分ずつのローテーションで席を移動していきます。参加者全員と話す機会があるため、特に学生たちはあたためていた質問を先輩たちに次々とぶつけていきます。 パネルディスカッションでは聞けなかった話、たとえば「お給料はどのくらいか」「就職における理想と現実」「残業の有無や仕事以外の時間の過ごし方」といった内容について質問する学生が多く見られました。 逆に先輩たちから「どうして長野に戻ってきたいの?」と学生に問いかける場面も。同じように不安や葛藤を抱えながら長野に住んで働くという決断をした先輩たちだからこそできるアドバイスは、学生たちにとっては背中を押すような、とても心強いものだったようです。 全体的に会社説明会などにありがちなかしこまった雰囲気ではなく、ざっくばらんにホンネで話してくれる先輩たちの様子に、学生からも次々と質問が出てきます。 また、地元の話で盛り上がったり、実は同じ学校の先輩後輩だった……なんてことが発覚して、思い出話に花が咲くことも。社会人を身近で感じた学生たちの楽しそうな様子が印象的でした。 (2017年3月17日掲載) 長野県産業労働部労働雇用課 雇用対策係 主事牧 加代さん 「シューカツNAGANO応援隊」は、長野県が県内企業の若手社員の方々に「応援隊」を委嘱させていただき、彼らの力を借りながら、就活を始める学生を応援し盛り上げていこうと期間限定で始めた活動です。県内各地域から多様な業種の企業30社のご協力をいただいています。 応援隊との交流会は全5回を予定していて、応援隊の方と学生さんがリラックスした雰囲気の中で話ができるようにと考えて運営しています。応援隊の方には特に細かくお願いはしていないにも関わらず、本当にざっくばらんに本音で話してくださるので、学生さんからは非常に好評をいただいています。合同企業説明会などで人事担当者が話すよりも現実的な話が聞けるようで、「若い社員の方々がどのように生活し、働いているのかがわかった」という感想が非常に多いです。学生さん同士で情報交換している姿もよく見られ、仲間を見つけて帰られる方もいらっしゃるようです。 私が感じる長野県の魅力は「自然の豊かさ」です。新幹線や特急、高速バスなどの交通網が発達しているため、周辺の都市へのアクセスが非常によく、仕事もプライベートも県外に移動することが多いのですが、だからこそ、長野に戻って来たときの空気のキレイさや景色の美しさが際立つんです。また日本有数の温泉地で、日帰り温泉の設置数が日本一(※1)と言われており、思いついたらすぐに行けるのもいいですね。※1:平成26年度温泉利用状況(環境省)より 働くという点では、長野県は5人に1人が製造業で働いており(※2)、独自の技術力を持った優れたモノづくりの会社がたくさんあります。海に面していないにもかかわらず日本や世界でトップシェアを誇り、広く情報発信している会社が多いです。航空宇宙産業関連の企業など、最先端かつ将来性のある分野で期待が高まっている企業も増えています。※2:「平成27年国勢調査抽出速報集計結果 長野県の結果概要」(総務省統計局)より 長野県は11年連続で「移住したい都道府県ランキング」でナンバーワンに選出されました(※3)。住む魅力に溢れた県なので、移住しても後悔することはないと思います。力のある製造業はもちろん、農産物も豊かで、しかも観光県でもあります。実はいろいろな仕事が選べる、働きやすい県なんです。※3:宝島社「田舎暮らしの本」2017年2月号調査「移住したい都道府県ランキング」より 現在、3月末の完成を目指して、長野県内の企業や就職・移住にまつわるWeb上の情報をまとめた窓口となるポータルサイトを準備中です(https://www.shukatsu-nagano.jp/ 3月31日公開予定)。また、関東圏の方であれば、毎週日曜日に「銀座NAGANO」の4階で、「ジョブカフェ信州」のスタッフが、キャリア・コンサルティング、エントリーシートの添削、長野県企業情報の提供などの就職活動相談に応じています。こうした相談窓口も活用していただき、「住んでよし・働いてよし」の長野県での就職を前向きに検討してもらえればと思います。
第6回 「わかやま暮らし相談会」イベントレポート
地域の魅力を発信するために、各自治体が工夫して開催している様々なイベント。その一部をご紹介します。今回は、和歌山県主催で昨年12月に開かれた、「わかやま暮らし相談会」の様子をレポートします。 「起業」「就職」「半農半X」という働き方を選んだ3人がそれぞれの「わかやま暮らし」を語る この日登壇された移住者の方々は、皆さんそれぞれ異なる働き方を選ばれています。一人は古民家を改修してカフェを起業した方。一人は大学演習林職員として就職(転職)した方。そしてもう一人は、農業をしながら集落支援の地域活動を行っている「半農半X」という働き方を選んでいる方です。 セミナーは、司会者が一人ずつに質問していく形で進められました。 最初にお話しされたのは、起業してかつらぎ町にカフェをオープンさせた女性移住者の方。「移住を決断したきっかけ」や「なぜカフェだったのか」、「移住後の生活の変化」や「住んで分かった和歌山のいいところ」、そして最後には「起業を目指す人へのアドバイス」などがたっぷり語られました。 築70年あまりの空き家を改築してつくられたカフェについて、お店づくりを具体的にどうやって進めていったのか、その費用などについても語られました。印象的だったのは、地場の食材を生かしたメニューづくりの話。「探さなくても地域には良いものがたくさんあるので、それらを使ったメニューを提供することで、多くの方に地域の良さを知ってもらいたいという気持ちでやっています」とおっしゃっていました。 続いては、大学演習林職員として就職した男性です。「これまでの社会人経験」「和歌山県に興味を持ったきっかけ」はもちろん、「情報収集の仕方」「就職活動をどう進めたか」についても体験談が語られました。 多くの方が聞き入っていたのが、田舎での仕事の探し方についての話でした。期間限定の仕事や、口コミで人を探す仕事も多いということで、「普段からアンテナを張っておき、地域の方とのコミュニケーションを取っておくことで希望する仕事に近づける」という情報は興味深かったようです。 移住に必要な心構えについて先輩たちがアドバイス そして3人目は「半農半X」という働き方で、那智勝浦町で農業をしながら集落支援員として地域活動をする30代の男性です。農家として野菜や米、お茶、果物、鶏などを育てながら、同時に木工や革細工などの仕事をしたり、集落を盛り上げていくための支援員として地域のために活動もするなど、本人曰く「子どもと一緒に田舎暮らしを満喫中」とのこと。 プロフィールや移住のきっかけ以外に、「移住して変わったこと」や「地域で生活するために心得ておくこと」「求められる力」などについても語られました。「地域に寄り添う気持ちで移住する方がいい」「共同体の一員として、頼りにされる存在になっていくことが重要」といった、ご自身の経験に基づく暮らしのアドバイスは、多くの参加者が知りたい情報だったようです。 自分に合った地域を探せる、市町村PRタイムも 移住体験者のコーナーが終わると、「市町村PRタイム」がスタート。 和歌山県内には30の市町村があり、30市町村全てに「ワンストップパーソン」と呼ばれる「移住の担当者」がいます。また、地域住民が主体となって移住を推進している「移住推進市町村」は21市町村あります。この日は、かつらぎ町、高野町、那智勝浦町、古座川町、橋本市という5つの市町のワンストップパーソンが参加して、自分たちの地域の魅力を大々的にアピールしました。 同じ和歌山県内でも、市町村によって特徴が違います。そして当然、そこでの暮らし方も様々。「自分に合った市町村を見つけてください」とアナウンスがありましたが、地域の特徴や見どころなどの地域自慢はもちろん、どんな仕事に就いている人が多いかや、地域の抱える課題とそのための取り組みといった突っ込んだ話も。 また、これまでにどんな目的の方が移住してきているかや、移住者も巻き込んだ地域づくりがどのように行われているかなど、自治体でなければわからないような情報もふんだんに紹介されていました。参加者にとっては、和歌山という場所を深く知るための貴重な時間となったようです。 「わかやま暮らしのイロハ」について、1対1で自由に質問できる個別相談会 後半の1時間は個別相談会を開催。3人の移住者やPRを行った5つの市町の担当はもちろん、このイベントを主催する和歌山県や、田舎暮らし研修を実施する「和歌山県ふるさと定住センター」の職員などが各ブースに座り、参加者の質問に答えました。 和歌山で暮らして働く人たちに1対1で相談できる貴重な場ということで、参加者それぞれ、話をしてみたい人のところに足を運び、自由に質問をしていました。 なお、このイベントのベースとなっているのが、毎週木曜11時〜15時にシティプラザ大阪内の「大阪ふるさと暮らし情報センター」で開催されている相談会です。和歌山県の総合窓口となっている「わかやま移住アドバイザー」が常駐し、移住にまつわることはもちろん、和歌山での仕事や暮らしのことなど、あらゆることの相談に乗ってくれます。移住者の話が聞けるコンテンツはありませんが、定期的に行っているので、聞いてみたいことがある人はぜひ一度足を運んでみてください。 (2017年2月22日掲載) わかやま定住サポートセンターわかやま移住アドバイザー勝見 侑美さん どこの地域でも言われていることですが、人口減による過疎が和歌山県においても課題となっています。町や集落ごとに対策を考えるとともに、県外からの移住者を集めてもっと盛り上げていこうと考えて、その窓口になる場所として「わかやま定住サポートセンター」が東京・大阪・和歌山に設置されています。 「わかやま暮らし相談会」は、東京・大阪で約2カ月に一度のペースで開催し、移住者を呼んで体験談を話します。それが今回のイベントで、先輩たちが和歌山でどういう暮らしをしているのかを肌で感じてもらい、それによって和歌山で暮らすことの不安を解消してもらえればと考えています。今回は働き方がテーマですが、基本的に「わかやま暮らしのイロハがここにある」と断言できる内容になっていると思います。 各役場にはワンストップパーソンがおり、彼らを通じて移住した先輩たちが毎回の相談会で登壇してくださいます。テーマに合った方を人選していますし、テーマそのものも、「家」や「子育て」など、相談会で質問が多い内容を盛り込んでいます。実際に和歌山で生活するとなると、東京や大阪といった都市部でのそれとは大きく変わるのは間違いなく、「じゃあ実際に何がどう変わるのか?」について先輩たちの話からイメージしてもらえれば嬉しいです。 和歌山の人はあまり急いでいないというか、非常にゆったりとした人柄で、ワークライフバランスも実現しやすく、オンとオフのメリハリもつけやすいんです(ゆう活ランキング全国5位、なが~く働くランキング全国45位 ※1)。慎ましい県民性だからか観光PRのたぐいは非常に苦手なのですが、とにかく来たら分かる「宝探し」的な魅力に溢れています。※1:出典:総務省統計局社会生活基本調査(平成23年) その中でも私が感じる一番の魅力は、四季がはっきりしているところです。仕事の後に海までドライブしたり、蛍を見に行ったり、冬であれば白良浜や串本の橋杭岩のライトアップを見に行ったりと、この土地ならではのアフターファイブの過ごし方もできます。早朝から釣りをして、その後出社するという生活も可能ですし、四季を感じながら、仕事以外の楽しみを持って暮らせるのが和歌山県のいいところだと思います。 和歌山市内にあるわかやま定住サポートセンターなら、ハローワークとジョブカフェが一体になっていますし、東京や大阪にも移住相談ができる窓口もあります。興味がある方は、ぜひ一度足を運んでみてください。県内の仕事の情報なども随時提供しています。 そして、和歌山に行ってみたいけれど、不安で最初の一歩が踏み出せない方のために、東京・大阪発着で、実際に和歌山県内の現地を訪問し、地域の雰囲気や先輩移住者の実際の暮らしぶりを見て、移住先としての和歌山県への理解を深めていただく目的のツアー「現地体験会」を年数回開催しています。 さらに、紀南の古座川町にある「和歌山県ふるさと定住センター」では、農機具の使い方などの田舎での生活に必要な体験、個々の移住希望者の生活プランに合わせて、参考になる先輩移住者や地域のキーパーソンの紹介を行う現地案内研修を実施しています。 ぜひ現地を見ていただくことで、PRだけではわからない、ほんまもんの和歌山の良さを感じてもらえると思います。和歌山でお待ちしています。 和歌山県への移住に興味を持った方は下記をチェック!>>https://www.wakayamagurashi.jp/index.php