「人を大切にする会社」って
どんな会社

島根電工株式会社

島根電工株式会社
企業情報

・事業内容:電気・空調・給排水・上下水道・通信・エネルギーなどの設備工事、設備のエンジニアリングサービスなど
・創業:昭和31年(1956年)
・本社所在地:島根県松江市東本町5丁目63番地
・従業員:389名(2018年4月)
・平均年齢:35.5歳(2018年4月)
・企業ホームページ:  http://www.sdgr.co.jp/

企業情報
Point 1
縮小する設備工事市場で、サービス業にビジネスを転換し利益が6倍に
Point 2
社員の高い感性が、期待を越える感動を作る
Point 3
「自律的な社員」と「手厚い労働環境」の好循環

昭和31年創業。グループでは600人を擁する地域の大手企業。公共工事案件が激減する中で、家庭向けサービス業への転換を行った結果、利益はバブル期の6倍、設備業界でも完成工事利益率が全国5位となるなど大きな成長を遂げました。また、同時に注目されるのが働き方改革によって実現された手厚い労働環境。働く時間を減らし、給与を上げながらもビジネス転換や利益伸長を達成できた理由と、社員に対する考え方についてお話を伺いました。

社員の声

飯塚 寛太さん
2017年入社の24歳。営業部所属。高校まで島根で過ごすも、大学進学時は「遠くに行ってみたい」と秋田へ。地元から離れて4年を過ごす中で改めて島根の良さに気付き、就職活動ではUターンを希望する。

島根電工に入社した理由を教えてください

大学では、電気を専攻していました。とはいえ技術領域にこだわるというよりは、人や雰囲気がいい職場で働きたいと思い、就職活動では幅広い企業を見ましたね。教員免許を取得していたので、教職も視野に入れていました。

 

島根電工に出会ったのは、合同説明会です。ブース見学に行った自分の名前をすぐに覚えて、気さくに話してくれる温かさに惹かれました。それまで漠然と「企業の人間関係ってきっとビジネスライクでドライなのだろうな」という思いこみがあったので、こんな会社もあるのだと思いましたね。さらに、就職活動終盤には社長の荒木にうなぎを食べに連れていってもらいました。うなぎが2段になった豪勢なお重に驚いたのを覚えています(笑)。地域の大手企業なのに、社長自ら学生に向き合ってくれているのだと思いました。

 

働くとは、人生の中でも多くの時間を占める大きな出来事だと思います。だからこそ、素敵だと思える人や雰囲気の職場を選びたいと思ったのが島根電工に決めた理由です。

仕事の内容と、そのやりがいは何でしょうか?

入社以来、営業をしています。大企業担当の先輩もいますが、私のお客さまは一般の方がほとんどですね。年金暮らしのご夫婦やファミリーなどから、電気工事や設備修理などのお問合せをいただき、各ご家庭に伺っています。

 

うちは『住まいのおたすけ隊』を掲げ、お悩みごとは何でもご相談くださいというスタンスでサービス展開をしているため、本当に色んなご依頼があります。「雨どいが壊れた」「猫が屋根裏に登ったので捜索してほしい」「ハチの巣を退治してもらえないか」なんてご相談もありました(笑)。

 

びっくりするようなご依頼や、先輩達すら未経験という案件もあります。人間力が試されますね。でも「どうすればお応えできるのか」を常に考えています。例えばハチの駆除などうちでは対応できない案件も、できる業者さんを探して「○日にお伺いできます!」とお返事します。

 

ひとつひとつの仕事に真剣に取り組んで、その結果お客さまに「あなたに頼んでよかった」と言っていただけると本当に嬉しいですね。うちには「決定的瞬間は社員が創る」という言葉がありますが、島根電工の印象を左右するのは私たち営業です。お客さまが感じた私への評価、その積み重ねが会社全体の信頼になっていくので、気を抜けないですね。

今後どんな姿を目指したいですか?

実は学生時代の私は人見知りでした。営業職に就いたのも大きな挑戦でしたね。でも、仕事をしている内に、お客さまと信頼関係を築く面白さが分かるようになりました。先輩はお客さまから名指しでご依頼を受けることもあるのですが、自分はまだ未経験。ですので「飯塚に頼もう。あの人に相談すれば大丈夫だ」と思っていただける存在を目指したいですね。また、住宅全体のリフォーム提案や、IHへの変更、お風呂の改修といった大きい案件にも徐々に携わっていきたいです。

 

さらに目指したいのは「ひとつ上の提案をする」こと。先輩を見ていると、お客さまに言われたことだけではなく、その裏にどんなご希望やお悩みがあるかを考えた上で、プロとして応える提案をしています。例えば高齢のお客さまだと、古い家屋の多くは足元照明が無いので転倒の可能性があります。また車いすの方の場合、いすの高さに合ったスイッチの有無が暮らしやすさを左右します。お客さまの健康状態やご自宅の状況を見て、先を見た提案をできれば、お客さまの暮らしはもっと豊かになる。そんな期待以上の仕事ができる人になりたいですね。

楫屋 みづきさん
2017年入社の25歳。島根県出身。本社総務部門で経理を担当している。就活では営業所長として働く父親の姿を見て島根電工に入社。さらに翌年には弟も新卒採用を果たし、計装環境部門へ。家族3人で勤務している。

島根電工に入社した理由を教えてください

大学は神戸に通っていました。専攻は英文学になります。3年生の冬になって、いざ就職活動のタイミングを迎えた時には、どのような軸で仕事を探すべきか迷いましたね。業界や職種は問わず、色々な会社を見にいきました。

 

色々考えた中で、大事にしたいと思ったのは「仕事もプライベートも重視したい」ということです。今後、結婚や出産という人生の転機を迎えるに当たって、家庭を大切にしたい。でも、仕事やキャリアもおろそかにしたくない。そう考えると、家族がいる島根に帰ろうという思いが自然に膨らみました。

 

島根電工は、父親の職場なので、小さい頃から運動会やイベントに参加していたので親近感がありました。島根電工の働き方改革はよく地元メディアで取り上げられていますが、実際に父親が早い時間に帰宅して食事を作る姿も見ていたので「本当に働きやすい会社なんだ」という実感もありました。父は土日に掃除や洗濯をしたり、かなり家事に協力的です(笑)。

仕事の内容と、プライベートとの両立についてどう思われますか?

本社の経理業務を担当しています。銀行口座の入出金を確認・分類して経理処理を行うのに、大抵まる1日かかりますね。会計や経理は入社後に初めて学びましたし、パソコンも得意な方ではなかったので、最初は戸惑うこともありました。でも、島根電工はとにかくチームワークが良いので皆さんに助けられています。

 

例えば、困っている人に、すぐに手を差し伸べる仕組みがあります。多くの会社では「日報」は終業前にその日の業務内容を記入すると思いますが、うちは午前中から進捗を報告します。そのため、作業が滞っている社員がいれば、午後からは上長が業務の調整をしたり、他メンバーがサポートに入るなど臨機応変に動くことができます。特に月末などは期限が迫っている上にボリュームのある作業も多く、新人としては焦ることも多い中で、常に見守ってくれる先輩がたの存在はとても安心できました。

 

チーム全体の業務運営が効率的かつ円滑なので、残業もほとんどありません。月末金曜日に15時帰社できるプレミアムフライデーも、会社に支給される4千円を使ってしっかり楽しんでいます(笑)。また、お子さんがいる社員が保育園への急なお迎えで早退する時も、皆でカバーし誰も残業しない仕組みができています。将来結婚・出産をして働く自分の姿もイメージがしやすいですね。プライベートも大事にできる環境だなと思います。

今後どんな姿を目指したいですか?

いずれは支店勤務をしてみたいです。本社と違い、支店の経理は1人で担当することが多いため、より深い知識や経験が必要になるので、力を培っていきたいですね。

 

ただ、目指すハードルはとても高いです。私のB.B(ビッグブラザーの略で、新人指導係を指す)は10年目の先輩なのですが、仕事の丁寧さが違います。年間何千件も処理しているのに、ほとんどの案件を覚えているのです。他部署からの問合せに対し「○月に処理した案件ですね」とすぐ応えられる。ひとつひとつの業務を流れ作業ではなく、真剣に向き合っているからこそできるものだと思います。

 

総務担当の先輩もすごい方ばかりです。社員数百名の顔を覚えるのに苦労している私と違って、先輩は全員の体調や勤怠を頭に入れています。「昨日休んでたけど大丈夫?」「髪切ったね」などとこまめな声がけをしている姿を見ると、社員ひとりひとりへの愛情を感じますね。私ももっと大きい視点で、全体を見渡せる人になりたいです。仕事の質も、人間的にも尊敬する方ばかりなので勉強することばかりです。

森山 直紀さん
2012年入社。島根県出身。設備工事に特化したグループ企業・シンセイ技研株式会社にて、工務部工務課係長を務める。子どもは現在3歳と1歳で、共働きの妻と共に育児を分担している。

島根電工に入社した理由を教えてください

子どもの頃からものづくりが好きで、大学は広島に出て、工学部へ進学しました。最初は乗り物関連に興味があったのですが、2年次より「大きい建物に関われるって格好いい」と思い、建築土木を専攻。大手ゼネコンで設計のインターンに参加したり、個人の設計事務所でアルバイトを経験する内に、建築領域への興味はどんどん高まっていきました。

 

いざ就職活動となった時は、在学中に見てきた色々な建築土木領域のうち、何を仕事にするか悩みました。そこで出てきたのが「人が過ごす環境をよりよくしたい」という思いです。建物自体を作るのも面白いですが、照明やエアコンといった環境設備は人々の暮らしやすさを大きく左右すると思います。設備に携われる仕事がしたいと、広島や大阪を含めさまざまな会社を探しました。最終的には、これまで自分を育ててくれた島根で、形が残る仕事がしたいと思い、島根電工を選択。もともとCMなどで社名を知っていて、印象が良かったのも一因ですね。

仕事の内容と、そのやりがいは何でしょうか?

給排水や空調など設備工事の指揮管理をしています。これまで高齢者施設の新築工事やオフィスビルのリニューアルといった何億円規模の案件から、ご家庭の蛇口を取り換えるといったご依頼まで携わってきました。

 

工事の現場にはさまざまな分野の職人さん、業者さんが関わります。多くの方々をまとめながら、安全性・コスト・納期などを守り完成まで持っていくのが私の仕事です。現場は生き物なので、時には天候や物資調達に左右され、作業遅延などのトラブルが発生することもあります。そんな時も、品質を担保するには何を優先すべきか、どんな順番で工程を組み立てればより安全性が高いかなど最適解かを考え、現場の社長という立場で決断する。工事の全責任が自分の肩にかかるので、プレッシャーは大きいです。でも、その分うまく全体を調整し、施工が完成した時の喜びはひとしおですね。

島根電工は働きやすい職場ですか?

妻と共働きをしています。子どもは3歳と1歳で、まだかなり手がかかりますね。特にお風呂に入れるのが大変なので、その時間には帰宅するようにしています。月末金曜日のプレミアムフライデーは早めに保育園にお迎えに行って、子どもと外で遊びます。家庭円満を実現しやすい職場だと思いますね(笑)。

 

プライベートを大事にするために、仕事の効率を追求しているのも島根電工の特徴です。例えば優れているのがチーム全体のフォロー体制。施工管理は現場を統括するリーダーポジションであるため、時には社員1名で現場を回すこともあるのですが、問題が発生してもすぐ仲間が相談に乗ってくれる仕組みができています。特に新人が「この状況にどう対応すべきか」「どうすればより安全管理を徹底できるか」など悩んだ際は、部門のLINEに写真付きで相談すると、先輩社員から一斉に回答が入ります。うちは新人1人に対して、B.Bという名の指導役1名がしっかりケアする制度があるのですが、B.B以外の先輩も気軽にレスしますね。チームを良くしようという姿勢が全員にあるのが島根電工の良いところです。

 

個人としても、ノー残業という制約があるからこそ成長できていると思います。施工管理は自分自身が動けば済むものではなく、多くの方達が気持ち良く安全に作業する仕組みづくりや調整を行う難しい仕事です。いかに視野を広く持ち、先を見渡した業務設計を行うかが問われる中で、より引き出しを増やし、仕事の質を上げられるように日々努力していきたいですね。