地方だからできる新規事業の可能性~ヤンキーの虎と若手起業家
現在、地方経済では新たな存在が注目を集めています。
2016年には、地方で多様な事業を経営してミニコングロマリットを形成する経営者に注目した「ヤンキーの虎」という著書が出版されましたが、その著者であるファンドマネージャーの藤野英人さん、著書にも登場する自動車整備業を軸にすさまじい成長を遂げる虎社長の代表として㈱ファーストグループの藤堂 高明さん、秋田の五城目町を拠点に起業家を育ててるハバタク㈱の丑田 俊輔さんをお招きして新たな地方ビジネスについて語っていただきました。
冒頭、藤野さんからの「なぜ暮らしやすさは地方が勝るのに、東京への人口集中が止まらないのか。それは人がワクワクを求めて生きる場所を選択するからだ」という投げかけがありました。
「地方にはワクワクがないのか?」というテーマに対し、そんなことはないと、続く藤堂さんが今の時代の地方だからこそ意欲さえあればビジネスを面白いように展開できること、丑田さんが秋田の過疎地域で次々と面白いビジネスが生まれている様子をお二方それぞれの事業での経験をもとに語ってくださいました。
会場には、自身も地方の会社を継ぐ予定の方や、地方のビジネスの可能性に関心を持つ方が多く参加し、ゲストの躍動感あふれるお話しに熱心に聞き入っていました。
先代の他界により事業承継を行い、毎年7千万の赤字で倒産寸前であった会社を様々な取組みで再建し、10 年で年商が 10 倍になり黒字に好転。
さらに飛躍するため奈良県を中心に大阪や東京、埼玉、千葉で M&A や事業承継を行い、事業を拡大して 12 年で年商 20 倍を実現させた。
そのノウハウを自動車整備業界に広めるために月刊ボデーショップレポート(発行:株式会社プロトリオス)にてコラムを執筆したり、新たな自動車整備業界の勉強会組織であるカー・アライアンス・メンバー・プログラム(CAMP)を設立し、同社の事業拡大ノウハウを公開・共有している。
2010年にハバタク株式会社を創業。全国の高校・大学を中心に、海外渡航型研修やアントレプレナーシップ教育、ICTを活用した英語学習プログラム「ネイティブ脳」を展開している。海外は米国・ベトナム・英国・フィリピンに拠点。
2014年4月、秋田県五城目町に移住。町内の小学校廃校に事業所を開設し、田舎発の起業家=土着ベンチャー(ドチャベン)/農耕型スタートアップ創出や、様々な教育事業を進めている。2015年、秋田の起業家・農家と共に、町内の茅葺古民家を発端にネットワーク型の村をつくる「シェアビレッジ・プロジェクト」を開始。
これまでのイベント
地方では、 UIターン人材が新たなビジネスを起こしています。
彼らがどんな切り口でビジネスを始め、地域にどんな影響を与えているのか。
地方で「稼げる仕事」を成立させるノウハウを、商店街改革の第一人者である木下斉氏と、神奈川県小田原市にUターンした起業家山居是文氏とのクロストークから読み解きます。
東京でできなかったことが、地方ではできてしまうことがある。
人生の転換期に、新たなまちで自分を見つめ直す時間を持ち、挑戦を始めた移住者たちの取組みを、仕掛け人である若新雄純氏自らが紹介。
福井県鯖江市を事例に、地方都市の場の新たな価値を見出します。
現在の経済の中心から遠く離れている所から、未来の種は生まれる。
なくなることで地域の衰退に病院以上に影響を与えるのが学校です。廃校が危ぶまれる離島や山間部の高校を、特色ある教育を行う場に変えることで、今後の社会にとって最先端の教育を行う場所に変える。藤岡慎二氏の取組みから、地方の高校の新たな可能性を探ります。