イベントレポート

イベントレポート(vol.3)
『はじめてのローカルキャリア ~LO活×CARRER FORの大喜利イベント~』

ローカルキャリア実践者が楽しく語る“地方の魅力!”

2019年のLO活イベントシリーズ第3回は、8月21日(水)に東京半蔵門のLIFULL HUBで行われました。

これまで「兵庫県丹波市」「長野県塩尻市」と、エリアに特化したイベントを行ってきましたが、今回は『地域で働くことに興味はあっても、どうしたらいいかわからない』というみなさんに向けた、楽しみながら「地方の魅力」を感じていただくイベントです。

会場からは、大爆笑や突っ込みが巻き起こる楽しい会となりました。

今回のイベントのレポートをお届けします。

イベントの開催概要については、こちらからご確認ください。

 

今回のイベントは一般社団法人地域・人材共創機構のプロジェクト「CAREER FOR」と一緒に開催をさせていただきました。自分らしい未来のキャリアを作りたい人と、自らのまちづくりに取り組む地域をつなげて、新しいローカルキャリアを日本中に広げていくプロジェクトです。

一般社団法人 地域・人材共創機構は、『ローカルキャリア白書 ~未来の働き方はここにある~』を出版するような、ローカルキャリアの未来について調査分析も行っている専門機関。そんなローカルキャリアのプロが、「笑いを交えて」楽しみながら“ローカルキャリアの魅力”について『大喜利』で語ってくれました。

それでは、『大喜利』のスタートです!

♪チャンチャカ チャカチャカ ツッチャッチャ!(笑点のオープニングテーマ)

 

登壇者のご紹介

まずは今回の『大喜利』の登壇者をご紹介しましょう。

 

司会:LOCAL CAREER CONDUCTOR 宇野 由里絵さん(写真一番左)

今回の『大喜利』を取り仕切るのは、一般社団法人地域・人材共創機構のLOCAL CAREER CONDUCTORでもあり、雲南ソーシャルチャレンジバレー企業チャレンジ事務局で働いている宇野 由里絵さん。島根県雲南市では、都市部企業との共創などで生態系づくりに取り組んでいます。

 

続いては、『大喜利』で地方の魅力を伝えてくれる回答者をご紹介しましょう。

 

一般社団法人地域・人材共創機構 代表理事 石井 重成さん(写真左から2番目)

東日本大震災を機に岩手県釜石市へ移住。人口減少時代の持続可能な復興まちづくりを推進し、釜石市オープンシティ推進室長、内閣官房シェアリングエコノミー伝道師、総務省地域情報化アドバイザーを務める地方創生のスペシャリストです。

 

石川県の企業で働きながらアフリカでのビジネスに取り組む 佐久 志歩さん(写真中央)

大学在学中に、参加したNGOで訪れたアフリカの人々に魅せられます。30代になって、改めてアフリカに対した社会事業企画を行うべく、SNSで現職の求人を見つけ、えいや!と転職 。現在は石川県の企業の海外事業部で、アフリカとのビジネスに取り組んでいます。

 

Localist Tokyo共同代表/東京と長野県塩尻市の二拠点生活者 湯浅 章太郎さん(写真右から2番目)

東京で働く人たちが「地域の仕事」を考えるコミュニティの必要性を強く感じ、Localist Tokyoを立ち上げて、精力的にイベントや地域訪問ツアーを実施。2019年4月からはフリーランスとして独立。「地域と東京をつなぐメガネ」という肩書きで活動しています。

 

七尾自動車学校 代表取締役社長 森山 明能さん(写真一番右)

2010年に生まれ故郷の石川県七尾市へUターン。家業の七尾自動車学校を継ぎ、代表取締役社長を務める一方、一般社団法人地域・人材共創機構 代表理事も務め、トライセクター・コーディネーターとして活躍しています。内閣府・地域活性化伝道師でもあるローカリストです。

さて、そんなローカルキャリアのプロフェッショナルが、どんな『大喜利』で楽しませてくれるのでしょうか!?

♪チャンチャカ チャカチャカ ツッチャッチャ!(再度、笑点のオープニングテーマ)

 

お題『ローカルキャリアを通じて得られた〇〇』

宇野:まずは、ローカルキャリアを通じて得られたことを、お答えいただきましょう!〇〇に当てはまるものをお答えください。

どうぞ!

石井:何とかする力

会場:(笑…)

宇野:なるほどね…確かに地方では、自分で切り抜けていく力は必要です!次!

森山:語学力

会場:(不穏な空気…)

森山:いやこれ、外国語じゃないですよ。標準語と方言とじいちゃんが語る言葉。じいちゃんとの会話重要ですから、語学力重要なんですよっ!!

湯浅:じいちゃんは大事!笑!!

宇野:あと、企業言語とか公務員言語とかもあるかもしれませんね。
はい、次!

湯浅:好きな人を見つける力!

会場:(爆笑!!&回答者から総突っ込み!)

湯浅:いやいや、これホントに大事なんです。ホントに、ホントに!!僕、東京と塩尻の二拠点生活してるんですけど、東京の人なので現地では一人では何もできないんです。だけど、たつみ君(前回の塩尻のイベントでの登壇者。今回も会場にお越しいただきました)がいてくれるから、塩尻でいろいろなことができるようになったんです。
地元で、こういう人を見つけないと、やっていけません(ドヤ~)!

会場:おお~(共感)

佐久:自由に泳ぐ力

会場:おお~(共感)

佐久:壁があっても、自由に生きたいところに行ける力って、周囲からも評価されるんですよね。「Facebook力」っていうのもあって、自分で情報発信して、どんどん人とつながっていける力も重要ですよ。私これで自分の車5万円で手に入れましたから(ドヤ)!

会場:おお~(共感)

さて、それでは次のお題に行きましょう。

お題『とはいえ、ローカルで失ったものは?』

宇野:先程は、ローカルの魅力を伝えていただきましたが、とはいえローカルで失ったものもあると思います。今度は、その「失ったもの」を答えてください。

森山:満員電車に耐える力

会場:(爆笑!!)

佐久:あ~確かに耐えられなくなった…。

森山:大学時代とか、全然大丈夫だったけど、もう無理!!

会場:(笑)

森山:あとね、音にものすごく敏感になるの。
もう音がない空間で暮らしてるから、都会の雑踏の音とかつらい…。

宇野:そう、鳥のチュンチュンという鳴き声とかの中で生活してるからね。

会場:あ~(納得)

湯浅:チェーン店に頼る力

会場&回答者:え~?なにそれ?

湯浅:いやね、東京だとチェーン店にすぐ入っちゃうんですけど、安いし味がイメージつくからね。でも地方だと、もっと美味しいものがたくさんあるんですよ。いや、別にチェーン店がまずいって言ってる訳じゃなんですよ(笑)。

森山:あ~、確かに。もう冷凍の刺身とか食べなくなったしな~。

佐久:お米とか美味しいですからねぇ~。自炊しちゃいますよねぇ~。

石井:他者と比べられる安心感

会場&回答者:んっ・・・??何それ?

石井:いや、東京のビジネスパーソンは常に誰かと比較されるじゃないですか。例えば同期とかと。営業だったら営業成績とか、場合によっては年収とかね。

会場:あ~(共感)

石井:でも、いまは比べる対象がいないというか、同じようなキャリアパスの人がいない。それが幸せでもあり、時には、少し寂しく感じるときもあるんですけど…。

宇野:あ~、確かに「全く同じ仕事をしているが少ない」っていうのは、ローカルの特徴かもしれないですね。

佐久:ローカルは自分で切り開くこととか多いから、自分が大切だったりしますよね。

という感じで、『大喜利』は楽しく盛り上がっていきます。
この盛り上がりを、文字だけで表現し続けるのも厳しいものがあるので、途中は省略させていただき、最後のお題に参りましょう。

お題『ローカルキャリアを因数分解してください』

宇野:さて、ここでちょっと路線を変えていきたいと思います。
ローカルで暮らしているみなさんは、それぞれ「ローカルキャリアの方程式」ってお持ちだと思うんです。そこで、みなさんに「ローカルキャリアを因数分解」していただこうと思います。

回答者:おいおい、それ難し過ぎでしょ!!

会場:(ざわつく…)

宇野:我々『ローカル大喜利団体』としても、このお題にチャレンジするのは初めてです。回答できるか分かりませんが、ぜひチャレンジしてみたいと思います!
みなさん、お考えください(強引)!

会場:(笑)

森山:ローカルキャリア=祭+仕事+祭

湯浅:そんなにいつも祭ないでしょっ!!

会場:(爆笑!)

佐久:開き直り×宇宙

会場&回答者:(ざわめき…)

佐久:東京にいるみなさんからすると、ローカルって全然分からないイメージできないところだと思うんですよ。だから、「どこで暮らしてもいい」っていう開き直りができたら、地方で生きていけると思うんです。

会場:あ~…

森山:いやでも「宇宙」って、そこまで分からなくはないでしょっ!!

会場:(爆笑!)

宇野:今の自分+X

このXには0.1~無限大の数値が入るんですけど、地方って「1回行ったら絶対に帰ってこられない片道切符」とかじゃなくて、「今の自分から1歩踏み出す」とか、1歩ではなく0.1歩の人もいるだろうし、10歩の人もいるかもしれないんですけど、常に自分の延長上にあるものがローカルキャリアなんじゃないかなと思うんです。

会場&回答者:お~(感心)それいいねぇ~。

石井:それ、次回の「ローカルキャリア白書」に掲載しよう!!

会場:爆笑&拍手!

石井:E=mc2乗

会場:(ざわめき…)

石井:これ、世界で一番美しい数式って言われてるんです。
ローカルキャリアのエネルギーは、マネージメント能力と、コミュニケーション能力の2乗なのかなって(ドヤ)!

会場&回答者:おおー!拍手喝采!

石井:もちろん、スキルや専門性は重要です。でも、ローカルで成果を出すために土台となるのは『人間力』なんです。人と人との関係性から物事が始まり、動いていく。そういうコミュニケーションが必要であり、これを磨くことのできる場所でもあって。

会場&回答者:おおーー!!拍手喝采!!

 

という『大喜利』によって、ローカルキャリアの魅力が、会場のみなさんにも伝わったのではないかと思います。

『大喜利』終了後は、回答者のみなさんとの交流会。

実際の地方での生活や仕事についてお話を聞いたり、一般社団法人地域・人材共創機構が出版した『ローカルキャリア白書』について質問されたりと、それぞれの視点で登壇者の方々とのコミュニケーションを楽しみました。

実際に連絡先を交換して詳しく話を聞こうという参加者の方もいらっしゃいましたし、そのまま回答者の方々と2次会に向かわれる参加者の方もいらっしゃいました。

ローカルキャリア白書

一般社団法人地域・人材共創機構は、「ローカルキャリアとはなにか、そのような働き方を選択するきっかけや得られる経験とはなにか、ローカルキャリアを育む地域の要件とはなにか」という視点から、24名の実践者インタビューと、東京と地方都市(釜石・七尾・塩尻・雲南・岐阜エリア)における700名の働きがい&働きやすさの意識調査を通じて、ローカルキャリアをめぐる問いを探究した『ローカルキャリア白書』を発行しました。

詳しい内容については、こちらでご確認いただけます。

https://careerfor.net/news/store_localcareer/

今後の開催予定

LO活では、このようなイベントを順次開催予定です。

地方移住者と接点を持って、いろいろな現地の暮らし・仕事の話を聞くことは重要なことです。LO活で取材してきた多くの移住者が、現地の人とのつながりがきっかけで移住を決めたと話しています。

ぜひ、下記URLから今後の開催予定をご確認の上、お気軽にご参加ください。

https://local-syukatsu.mhlw.go.jp/seminar/?sponsor=jp00&place=&theme%5B%5D=emigration&target%5B%5D=general&date=&result=true