レポート

LO活 就職先決定調査アンケート 2022

2023卒および既卒者のLO活登録者に、アンケートを実施

LO活では毎年、卒業年度および既卒者の方に向けて、就職先決定調査アンケートを行っています。前年度の「地方就活」の状況が見えてきますので、地方就活を検討している方はぜひ参考にされてみてはいかがでしょうか。

2023卒の就活では、コロナ禍で友達や先輩とのコミュニケーションが取れずに、就活のスタートが遅れる学生が目立ちました。ぜひLO活などの地方就活の専門的な情報を有するサービスを活用して、スムーズに地方就活を進めていただければと思います。

 

【LO活 就職先決定調査アンケート 2022】
・調査期間:2022/4/1~2023/3/15
・対象者:2023卒および既卒者(社会人)のLO活登録者
(*LO活は東京圏・大阪圏で活動しているため、回答者の大半が都市圏在住の方となっています)
・有効回答数:4,941名

 

 

年度末時点での決定状況について

2022年度のLO活アンケート調査では、最終的な内定率は新卒者が93%(昨年から2ポイント増加)、既卒者が73%(昨年から3ポイント減少)となりました。

コロナ前の2019年度の調査では、新卒者(2020卒)の内定率は94%でしたので、あと1ポイントまで戻しています。一方既卒者は厳しい状況が続いています。

 

図1:新卒者および既卒者の内定率

*内定率|有効回答件数のうち、「就職・転職済」「内定あり(活動終了)」「内定あり(活動継続中)」の回答割合<br />
<br><br> *内定率|有効回答件数のうち、「就職・転職済」「内定あり(活動終了)」「内定あり(活動継続中)」の回答割合


就職先の勤務地について

では「地方就職」への意識は、どのようになっているのでしょうか。
「希望勤務地」と「実際の就職場所」を見てみましょう。

新卒者の中で「地方就職」を希望していた方は54%(昨年度より3ポイント減少)でした。その中で、実際に地方で就職が決定した方は36%(昨年より7ポイント減少)となっています。

では既卒者は、どうでしょうか。
地方で就職を希望されていた方は30%(昨年度より4ポイント減少)で、実際に地方に就職された方は34%(昨年度より1ポイント増加)でした。

 

図2:出身地・居住地・希望勤務地・就業地(内定)の状況

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就職先の業種について

続いて、都市と地方における就職先の業種の違いについて調べてみましょう。
地方圏は都市圏に比べて、公務員、金融、メーカー(機械/電気)、小売が多くなっていることが分かります。対して東京圏は、IT/通信系が目立ちます。

この傾向は例年通りです。しかし昨年度と比較すると、地方圏での「小売」の決定率が3ポイント減少しています。商品価格の値上げが続いている状況下、「小売」の採用に関しても厳しい状況が見えてきます。

 

図3:就職決定先の業種

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地方で就職した理由・しなかった理由

では、地方に就職した方が「地方就職」を選んだ理由は、どこにあるのでしょうか。
「地方就職」を決めた理由は、「地元で暮らしていきたいため」が例年通り圧倒的多数で1位(37%)となりました。しかし、昨年より14ポイント減少しています。

コロナ前2019年の同調査でも、「地元で暮らしていきたいため」は圧倒的1位の30%でした。今回の結果は、それより7ポイント高いものの、昨年より14ポイント減少ということで、コロナ前の水準へ戻りつつあります。

また2位(16%)は、昨年同様「地元に貢献したいと考えて」で、昨年から3ポイント減少しています。3位(10%)は、昨年の「生活のペースが自分にあっているため」・「実家から通える場所で働きたかったため」に変わって、「やりたい仕事や働きたい会社があったため」となっています。「やりたい仕事や働きたい会社があったため」は、昨年5位(13%)から2ランクアップとなりました。漠然と「地方就職」を考えるのではなく、「地方でやりたいことを実現する」という意識が向上している変化がうかがえます。

一方、地方で就職しなかった理由は、「やりたい仕事や働きたい会社が(東京圏・大阪圏)にしかなかったため」が1位(19%)で、昨年から4ポイント減少しています。2位(18%)は「採用された企業がとても気に入ったため」で、昨年から14ポイント減少しました。この減少幅が大きかったため、1位と2位は昨年と順位が入れ替わりました。

昨年から14ポイント減少した「採用された企業がとても気に入ったため」は、コロナ前の2020卒のアンケートでは3位(13%)でした。そして、コロナ1年目の2021卒では2位(19%)に上昇し、本格的にコロナ禍に突入した2022卒では1位(32%)へ上昇します。コロナ禍の厳しい就活状況の中で獲得した内定の価値が高まり、「採用された企業がとても気に入ったため」の数値が上昇しているようにも見えます。今回、コロナの終息に向けて企業の採用意欲が向上する中、この数値もコロナ前へ戻りつつあるようです。

3位~4位は「地方」への意識が高くなかったケースで、「そもそも地方就職に強い意向がなかったため(9%)」「都会での生活が好きなため(8%)」が続きます。ここは例年通りの傾向です。

 

図4:地方就職を決めた理由・地方就職をしなかった理由

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自由記入欄には、「地方だと企業数が少ないため」と、地方での希望企業の見つけ方の難しさを懸念する声もありました。

地方では民間の就活サイトのような有料の求人掲載を行う企業ばかりではなく、採用予算をかけずにハローワークなどを活用する企業も多数あります。また、出展費用が必要な就活サイト主催の就職イベントではなく、無料で参加できる自治体主催の就職イベントなどに出展するケースもあります。そのため、地方就活においては、どこにどのような情報があるかを知ることが大切です。その点LO活は、豊富なノウハウを蓄積してきているので、地方就職を目指すみなさんに寄り添ったサポートが可能です。LO活サイトの「企業検索」で、地方企業について検索してみてください。
企業検索はこちらから

また、LO活では、地方就活者に対する支援を行っている自治体の情報を掲載しています。下記の「地方就活助成・支援制度一覧」も、活用してみてください。
▶地方就活助成・支援制度はこちらから

 

今後の地方圏での就職意向

では、新卒で東京圏・大阪圏で就職を決めた方は、将来的に「地方就職」をどのように考えているのでしょうか。

新卒で東京圏へ就職を決めた人のうち43%(昨年から1ポイントの増加)が、将来的な地方圏での就職を考えている結果となりました。大阪圏へ就職を決めた人も43%(昨年から10ポイント増加)でした。

昨年は東京圏就職者が、大阪圏就職者より9ポイント高い地方圏就職意向を示していましたが、今年は同じ43%となりました。東京圏に次ぐ都会であり魅力度の高い大阪圏の地方就職意向が高まっているように見えます。

 

図5:今後の地方圏就職意向

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就職に役立った支援(地方就職者への設問)

続いては、地方就職に対して「どのような支援を活用したか」を確認しましょう。

TOP3は例年通りの結果となりました。
1位は「地方・都市部・学校などで行われる地方就職関連のイベント」、2位が「学校内での地方就職イベント、キャリアセンター、個別相談」、3位が「LO活サイト(お知らせメール含む)」となっています。

あれば利用したかった支援内容も、例年同様に「交通費の補助」が多く、自由記述では「地方企業情報の充実(より詳細な情報を知りたい)」、「先輩体験談や低学年向け就活」などの回答が見られました。
地方就職関連のイベントはニーズが高いため、LO活では「全国の道府県別のセミナー・イベント情報」をサイト上に掲載しています。
▶セミナー・イベント情報はこちらから

また、あれば利用したかった支援「地方就活に対する自治体の交通費補助」については、下記に実施している自治体の情報が掲載されていますので、ぜひ活用してください。
▶地方就活助成・支援制度はこちらから

このような地方就職に関するおすすめ情報を受け取れる「LO活のお知らせメール」もぜひご活用ください。
▶お申込みはこちらから

 

 

図6:地方就活に役立った支援

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図7:あれば利用したかった支援(地方就職者のみの回答)

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内定先を知ったきっかけ

地方就職者は、どのように内定先の企業を見つけたのでしょうか。
東京圏・地方圏にかかわらず、「民間のサービス」をきっかけに企業を知るケースが最多です。また「地方自治体のウェブサイト、セミナー・イベントなど地方自治体が発信する情報」から内定先を知ったケースは、昨年から2ポイント増加の12%となりました。

地方就職を考える際には、「地方企業を知るきっかけ」を増やしていくことが大切です。
自治体主催の就職イベントでは、就活サイト主催の就職イベントでは出会えないような企業に出会うことができます。さらに地方自治体の中には、東京圏・大阪圏に相談窓口を設置している場合もありますので、このようなサービスを活用して地方企業との出会うチャンスを増やしてください。

LO活では、自治体が行っているセミナー・イベントの情報を随時掲載しています。
地元開催だけでなく、東京圏・大阪圏で行っているセミナー・イベントも掲載していますので、ぜひご活用ください。
▶セミナー・イベント情報はこちらから

 

図8:内定先を知ったきっかけ

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ハローワークの利用状況

地方企業が採用で活用することが多い「ハローワーク」の利用状況を見てみましょう。
「ハローワークに行ったことはないが名前は知っている人」が71%(昨年より1ポイント減少)、「実際にハローワークを活用した(行った、登録した)人」は26%(昨年より1ポイント増加)でした。

地方企業では、都市部の情報に集中した民間の有料求人媒体を利用せずに、管轄地域の求人が全国に無料で掲載できるハローワークを使うケースが多くなっています。そのため、民間の求人媒体よりも多くの企業が掲載されています。

また、「新卒応援ハローワーク」では新卒者や既卒3年以内の方を対象に、求人を探すだけでなく、書類添削や面接対策などの支援も行っていますので、活用してみてはいかがでしょうか。

ハローワークの求人は全国ネットワークのため、日本国内のどこにいても希望地域の求人を確認でき、オンラインでも利用できます。
▶新卒者や既卒3年以内の方向けの「新卒応援ハローワーク」はこちらから

 

図9:ハローワークの利用状況

LO活へのご意見・ご要望

最後に、フリーコメントでいただいた「LO活へのご意見・ご要望」から、いくつかご紹介します。

・LO活は、いろいろな情報を提供していただけるので就活には便利だと思いました。
・早い段階でたくさんの情報を紹介していただいて、大変心強かったです。
・同級生でUターン就職を考えている人がほとんどいなかったので、自分だけではないという気持ちになれました。
・何をして良いか分からないなか、たくさんの情報や面接練習・エントリーシートの添削などをしていただき大変助かりました。
・他の就職サイトに比べて温かみを感じました。

地方就職では、「知っていると活動の幅が広がる手法」がたくさんあります。そのような手法を伝えた利用者の方からは、「いろいろな情報を提供してもらえた」、「早い段階でたくさんの情報を得られた」といった回答をいただいています。

また、近年はコロナ禍により、就活スケジュールが毎年のように変化し、見えにくくなっています。一部メディアでは、2024卒学生は早くから就活をスタートする早期層と、スタートが遅れる後発層に二極化すると伝えています。LO活に登録していただければ、適切なタイミングで就活に向けて動き出すためのサポートを致します。ぜひ、ご登録ください。

LO活では学生に限らず、既卒者の方にもご活用いただける様々な情報を、引き続き収集・発信していきます。ぜひ、周囲の地方就職を希望されているお友達にも教えてあげてください。

地方就活のツールとして、「お知らせメール」や「お役立ちメール」を無料で配信しています。以下のURLからご登録ください。
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