インタビュー

地方就活成功に向けて~内定者インタビュー【2】

地元のつながりを活かして、希望の就職先へ

地方就活実践者の話をリアルタイムで聞く、「内定者インタビュー」

第2回は、地元での就職活動を効率的に行って、第一希望の企業から内定を得た大学4年生の比嘉太成さんにお話を伺いました。

地元就職を成功させるために積極的に人とつながりを作る点など、ぜひ参考にしてみてください。

取材対象

比嘉太成さん

武蔵大学経済学部経営学科4年

沖縄県西原町出身。高校時代は野球に打ち込む。大学生活では視野を広げることを重視していたため、東京の大学へ進学した。大学では、資格取得や教職課程の履修に積極的に取り組んだ。

就職活動を本格化するにあたり、地元で働きたいという思いが強くなり、沖縄に絞って就職活動を行った。希望の企業から内定をもらい、来春から沖縄での就業を予定している。

沖縄県出身の比嘉太成さん。「仕事を通して沖縄に貢献したい」と語ってくれました 沖縄県出身の比嘉太成さん。「仕事を通して沖縄に貢献したい」と語ってくれました

インタビュー内容

―どんな就職活動をしていましたか?

就職活動のスタートは遅かったです。

大学2年生の時に宅建の資格をとり、不動産の会社で営業のアルバイトをしていました。その経験を活かして、最初は不動産業界で働こうかなと漠然と考えていました。

本格的に就職活動を始めたのは3年生の1月です。

年末年始に実家の沖縄に帰省して考えたこともあり、沖縄で働くことを決めました。

年明け、東京に戻ってきて、地元の友人から聞いた沖縄銀行のワンデーのインターンに参加してみたところ、「銀行って、こんなに面白いところなのか」と、銀行に持っていたイメージがガラッと変わりましたね

それ以降、沖縄銀行が第一志望になりました。

2月、春休みに入ってからは沖縄に戻り、沖縄銀行の5日間のインターンシップに参加しました。

そこでワークショップを行ったり、実際に支店に入って業務を経験させてもらったことで、具体的な仕事のイメージが持てるようになりましたね。

沖縄で開催された合同企業説明会で沖縄銀行が出るものには、すべて参加しました。合同企業説明会では、まず朝一番に沖縄銀行の説明会に行き、その後、ほかの複数の企業のブースにも寄って、夕方にまた、沖縄銀行の説明会に行くようにしました。とにかく、いろいろな社員の方に会うように心がけていたんです。

結果的にたくさんの社員の方の話が聞けて、社風を知ることができました。

志望度が上がった状態で、4月からテストセンターでの試験が始まりました。面接選考は東京で受けて、6月に無事、内定をいただきました。

自分の場合は、かなり企業を絞った就職活動をしていたと言えます。

―なぜ、的を絞った就職活動ができたのでしょうか。

就職活動を始めた際、地元の就職活動仲間と自己分析をし合いました。

その中で自分の中のキャリアアンカーを明確にしたのですが、ポイントは3つ。1つ目は沖縄に帰って働くこと2つ目に一緒に働く人と価値観が合うこと3つ目に自分のキャリアアップができることでした。

沖縄銀行はその3つが合致していることが早い段階でわかったので、迷わず活動することができました。

当初は、東京で働くことも考えていたんです。でも、大学進学のために沖縄の家を出てからも年に3回、沖縄に帰るようにしていたことから、やっぱり地元が好きなんだということに気づきました。自分の中で決心がついたので、就職活動もスムーズに進められたのだと思います。

 

―とても順調な就職活動という印象を受けますが、その背景には何があったのでしょうか。

宅建の資格を取った後、不動産の会社でアルバイトをしていました。

この会社では、主に賃貸の営業をしていたのですが、「人と話をすることの基本」が学べたと思います。

まず相手との共通点を探したり、関心を持ってもらって話を聞いてもらうまでの流れを作っていきます。就職活動では、会社のさまざまな役職の方に会って話をしたので、そういうコミュニケーションの基本が活きたと思います。

地元の就職活動仲間の存在も大きいです。沖縄に帰ることを決めてから、沖縄の大学に通っている幼なじみの就職活動仲間たちと頻繁に連絡をとり、就職説明会等の情報を得て、積極的に足を運びました。

東京在住で沖縄銀行への内定が決まっている人が10名程度いるのですが、その内定者仲間とは定期的に飲み会を開くなどして会っています。沖縄にいる同期も含めて、既に顔なじみになった状態で沖縄での社会人生活がスタートするので、不安がありません。

 

―就職後、どのような社会人になりたいですか?            

入社後、最初は勉強することがたくさんあると思うので、まずそこにしっかり打ち込みたいと思います。

また、銀行は「人のつながり」が大事だと思うし、それが力だと思うので、人間関係を大事にしていきたいです。

地元の企業を支援することは、結果的に地元の街への貢献になるので、仕事を通して沖縄に貢献していきたいと思っています。

 

―地方就職をしたい人に何かアドバイスはありますか?                 

僕の場合は、沖縄の就職活動仲間の存在がとても心強かったです。就職活動を始めてから早い時点で「沖縄で就職する」と決めたので、準備の時間がしっかりとれたし、情報を集めることができました。

就職を東京でするか地元でするか迷う人も多いと思いますが、早い段階で「地元で就職する」と決めて動いたほうが情報は得やすく、活動がしやすくなるのでおすすめします。

 

まとめ

比嘉さんのお話の中では、何度も「人とのつながり」という言葉が出てきました。

就職活動開始後は、地元の同期の仲間が進路の見極めや情報収集の力となり、社員の方と積極的に話すことで、入社後のイメージをもつことができました。

人とのつながりが強固なほど就職活動は順調に進みますが、学校がある場所と就職希望地が違う場合は、そのつながりを自分から積極的に動いて作っていく必要があります

地方への就職活動では、学校のキャリアセンターや自治体の相談窓口等、公共の窓口を利用すると共に、協力者や社会人との接点づくりを積極的に作るように心がけるとよいと思います。

 

※この記事に掲載されている情報は、2018年11月にサイトに公開した時点での情報です。