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福井県
オンもオフもない自由なスタイルで、 子どもたち、まちの人、自分をしあわせに。
オンもオフもない自由なスタイルで、 子どもたち、まちの人、自分をしあわせに。
【福井県】ハルキャンパス 代表
森一貴さん
1991年、山形県生まれ。東京大学教養学部卒業。東京のコンサルティング会社勤務を経て、福井県鯖江市のプロジェクト「ゆるい移住」に参加し、2015年秋から同市へ移住。半年間のプロジェクト終了後、福井県に残り、工房・職人体験イベント「RENEW」など、まちづくりに関わる企画・実行支援を手がける。2017年4月には対話・探求・実践を重視した学習塾「ハルキャンパス」を福井県越前市に立ち上げた。

サマリー

どうすれば人はしあわせになれるのか、子どもの頃から考えていたという森さん。といっても具体的な目標が見つからず、とりあえずは最難関の東大を目指し、見事に合格します。東京のコンサルティング会社に就職して社会経験を重ねるなかで、たまたま福井県鯖江市が主催するプロジェクト「ゆるい移住」に参加。このことがきっかけで、半年間の“お試し移住”が終わったあとも、そのまま移住を継続することに。そこで知り合った人たちの型にはまらない生き方、多様な働き方に衝撃を受けた森さんは、それまでの常識を捨てて、一から自分のやりたいことに向き合うようになりました。人をしあわせにすることを仕事にして、かつ自分もしあわせになるには、どんな生き方、働き方をすればよいのか。森さんの挑戦が始まりました。

森一貴さん

森一貴さん

Q.1 仕事の捉え方、働く価値観は、どう変わった?

Before

森さんが働いていたのは、東京に本拠を置く大手コンサルティング会社。そして、会社の新人研修で出会った「ロジカルシンキング」に森さんは目を開かれます。このスキルを使えば、複雑なものごとの因果関係が把握でき、問題に対する有効な解決策を導き出すことができる。そんな経験にワクワクしながら、森さんはこの先、自分はどう生きるべきか、ロジカルシンキングしたといいます。

コンサル会社にとってロジカルシンキングはクライアントの課題解決に役立てるための手法です。森さんも在職中はひたすらロジカルシンキングで、担当する大手自動車メーカー、電機メーカーの課題を発見し、改善策を提案する日々でした。
「仕事をするなかで、上司の働き方や、今後得られそうなスキルセットがざっくりと見えてきました。入社2年目あたりから、自分はこれから何をしていくべきか考え始めて、そのときにたどりついたのが、やっぱり教育の場で働きたいという結論でした

コンサル会社を辞め、できた時間をどう過ごそうかと考えました。
日本一周とか、いましかできないことをやろうかと考えていたときに出会ったのが『ゆるい移住』です。面白そうだと思って、旅行みたいな感覚で参加を決めました

※「ゆるい移住」
福井県鯖江市が実施する実験的な事業。従来のIターン事業や移住促進事業とは異なり、地元での就職・起業や定住を押し付けることなく、まずは気軽に住んでみて、田舎のまちをゆるく体験してもらうことを趣旨とする。

After

軽い気持ちで福井県に「ゆるい移住」をした森さんは、そこで自らの人生観、はたらく価値観を根底から覆される体験をします。東京での会社員時代は、スーツを着てオンになる、スーツを脱いでオフになる。月~金はオンモードで、土日はオフモード。そんなオンとオフを交互に繰り返す会社組織の一員でした。

「僕の中では組織で働くのが当たり前だったのが、福井に来たらそうではない人がたくさんいました。日雇いで働いてお金がたまったら海外に遊びに行くなんていう人や、家にこもって仕事をする月収30~40万のフリーライターとか、サラリーマンと社長と個人事業主とそれぞれの顔を使い分けて仕事をする人とか……」

福井県の「ゆるい移住」に集まった参加者の自由で多様な働き方にふれて、森さんの抱いていた労働に対する価値観に変化が生じていきました。

「僕に車を売ってくれた“おっちゃん”がいるんです。この人はあちこちでただお茶を飲み歩いてるだけみたいに僕には見えました。“どや、元気か”って声をかけてきて、ただ日常会話だけをしていた仲なんです。それがあるとき、ちょっとうちの車、調子悪いんで見てもらえませんかって話が出て初めて、あ、彼は車の営業マンなんだ、このお茶を飲んで歩いてってことが仕事なんだとわかって、価値観がぶっ壊れた気がしたんです。つまり“生きる”と“働く”の境目って、そんなにないってこと。彼にとっては、毎日いろんな人と会って話すことが生活の一部で、それがそのまま仕事につながっているのです。」

そんな生き方=働き方を知って森さんは大いに驚き、大いに勇気づけられます。
「福井県で自分自身で生きていこうという結論に至ったのです」

Answer

オンとオフ切り分けはなくてもいい。仕事は掛け持ちしたらいい…そんな新しい「当たり前」を知って、自分らしい生き方と働き方を模索するようになった。

Q.2 教育についての考え方は、どう違う?

Before

森さんは小学生の頃から教育に興味があったそうです。その思いは年々強くなり、東京大学でも教員免許を取得します。しかし、コンサルタント会社に就職して、研修と実務でロジカルシンキングという便利なスキルを知るにつけ、この思考法を小学生の頃から使えるようになっていたらもっと人生が変わっていただろうなと考えるようになります。そして子ども時代に受けた教育を振り返りました。

「自分が小中学生のときって、学校の先生の授業は面白くないなとずっと思っていたんです。僕だったら噛み砕いて説明するのが得意だし、かつ教えるのが好きなので、子どもにもっといい授業ができるだろうと思って、教職を目指していました。大学時代も、教育実習先で『森先生の授業がいい』とか、高校生に言われて悦に入ってましたね」

After

森さんは会社員時代に学んだ社会の仕組みについての知識やロジカルシンキングのようなスキルが子どもたちにも必要なのではないかと考え、2017年4月、「対話・探究・実践」を実践する探究・創造型の学習塾「ハルキャンパス」を福井県の越前市に立ち上げます。

教えること、伝えることについては長けていると自信があった森さんですが、ハルキャンパスを始めてからは考えが変わりました。教師にはいろんな側面があって、ただ知識を伝えるだけでなく、子どもと共に何かをつくるとか、子どもに期待をかける、モチベーションを高めるといった側面もあることに気づいたのです。「教える」以外のことが実はとても難しい。森さんは教育実践のなかでそう感じました。

「でも、“教える”以外のことこそが、これからの教育なんじゃないかと思います。いまは答えがあるようなことって検索すればすぐに出てくる世界になってきています。それならば子どもといっしょに何かつくっていくという、そういったチーム感のようなものが、もっと大事なんじゃないかと、僕の教育観自体が変わってきています。そこは僕にとってはすごく苦手なところですが、頑張らなきゃいけないなと」

Answer

上手に教えることが教師の役割と思い込んでいたが、知識を伝えることはこれからの教育にとって重要ではないと気づいた。それよりも、子どもを何かに向けて動機づけること、子どもといっしょに何かを体験することといった「教える」以外の方向で、自分のやるべきことを考えるようになった。

Q.3 「住む」の常識はどう変わった?

Before

不動産会社に行って「物件」を探す。それが「住む」の第一歩で、賃貸住宅の所有者(大家さん)がどんな事情で不動産を貸しているのか、自分には関わりのないことでした。東京では「家を貸す借りる」は単にビジネスであり、森さんは一顧客にすぎませんでした。

「都会だと敷金礼金とか必要ですよね。僕もそれが当たり前と思っていました」
都会に「住む」とは、家や部屋を借りたり、購入したりすることであり、そのための対価を支払うことでした。そんな常識は地方都市では過去の話なるのかも…。「ゆるい移住」で“住居無料貸出!”に味をしめた森さんは「住む」ことに対する価値を改めて考え直します。

After

「ゆるい移住」で鯖江市は、“住宅を最大半年間無料貸出! 3LDK×2戸を自由に使って、参加者同士で共同生活”を打ち出しています。森さんは住居費無料で半年間暮らした後、次の住まいを探そうとしたときに、賃貸契約で住むことに違和感を抱いたそうです。

『ゆるい移住』のメンバーたちと話してたんです。これからの時代は空き家がいっぱいあると
“家探しています”と森さんがfacebookで投稿したところ、予想通り無料もしくは固定資産税程度で住める家が見つかりました。なかには“家あげます”という人までいたとか。さすがにそれは遠慮したそうですが、住まいについては「地方の人間関係・信頼関係を築くことで 生きていけるよね」という森さんたちの発想が的中したことになります。ただ安定して長期にというのは高望みらしく、森さんが2015年に鯖江市に来てからの引っ越し回数はすでに5回を数えます。

Answer

住まいは不動産会社で探すのが当たり前だと思っていたが、地域の住民と関係性をうまく築くことが、好条件の住宅を見つける手段になると気づいた。

Q.4 プライベートの過ごし方は、どう変わった?

Before

森さんは、音楽が大好き。モットーは「no music no life」というほどです。将来は音楽も仕事にして、「名刺にミュージシャンって入れたい」と考えています。

東京の会社員時代は、「平日に働いて、土日はカフェ巡りしたり、友達と飲みに行ったり、ギター弾いたり」ということで、普通にオンとオフがあり、仕事と趣味・遊びの曜日や時間帯は明確に分かれていました。大好きな音楽も単なる趣味にとどまっていました。また友達とつながる手段は「知っている人にLINEで声をかけて」集まるという感じで、交友関係は基本自分の知り合いの範囲内でした。

After

都会から地方へ、会社員から自営業へ。ライフスタイルが大きく変化し、「プライベート」という考え方がわからなくなってきていると森さんはいいます。

「夜でも気分が乗ってきたら仕事をするし、逆に昼間でも仕事の手を止めてギターを弾いてたり。音楽は単なる趣味とは全然思っていません。音楽と教育を結びつけられないかとか、音楽イベントができないかとか、まだまだ構想段階ですが、そういう発想ができるようになりました」

自分らしく生きること、生活することが、そのまま同一線上で仕事とつながっている、そんな生き方を森さんは、福井県で見つけました。交友関係を広げるのは、Facebookに立てられたイベントです。このイベントを通じて、まったく未知の、しかし興味や価値観を共有する人たちとの出会いが増えて、大きく広がりました。移住を考えている方には、おすすめです。と教えてくれました。

Answer

オンとオフを分ける生活から、仕事とプライベートが融合する生き方へ。趣味である大好きな音楽も仕事に活かせればと、より具体的に考えるように変わった。

編集後記

ハルオフィスはJR武生駅から徒歩数分という便利なロケーションにあって、ガラス面積の広い明るい室内は学習授業というよりサロンのような感じです。「自分のアタマで考え、自分の手で創り出す。これからを生きる私たちの、新しい探究型学習塾です」というコンセプトが一般に受け入れられるまでにはまだ時間がかかりそうですが、集まってくれた小中高校生たちは「学校より楽しい!」と大喜び。子どもたちの「なぜ?」を引き出し、学習へとつなげる森さんの授業の効果といえます。保護者からも「ハルキャンパスに通い始めてから宿題をきっちりやるようになりました」と好評だとか。教育とまちづくりの両面から、子どもたちを、自分をしあわせにしたいと願い、福井県で新しい一歩を踏み出した森さん。「ほしい未来を自分でつくる」というハルキャンパスの目標は、そのまま森さん自身の目標なのだと感じました。

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