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特 集

学生による地方企業インタビュー

LO活学生特派員が、気になる地域の企業を取材しました。

首都圏や近畿圏に比べて、地方で就業先を探すには、自ら情報を集めるための働きかけが重要になってきます。LO活プロジェクトでは、セミナーやサイトを通じてその方法を伝えていますが、直接企業に接点を持って情報を収集することは大変有効な手段です。

この特集では、学生が自ら自分の地元や興味がある地域の企業に取材に行き、経営者や社員の方から話を聞いてきた記録をまとめています。同世代の就活生が、どんな話を聞き、どんな点に興味を持ったのかを見て、自分の就職活動の情報収集に参考にしていただければと思います。

【岩手県】 株式会社小友木材店


											
小友オフィスの様子
【会社概要】
林業・木材業分野で若者がいきいき働ける会社を目指し、1905年の創業から110年に渡って続けている「木材事業」、木材業で利用していた工場の跡地を利用した「不動産事業」、地域の方々のお役に立つ「郵便事業」と、大きく3つの事業を展開しています。

 

 

<社員インタビュー>

代表取締役 小友 康広さん

㈱小友木材店の代表取締役でありながら、東京にあるスターティアラボ㈱というデジタルマーケティングの会社でも役員を務めています。他にも、花巻駅前エリアで「リノベーションまちづくり」を展開する㈱花巻家守舎、閉店したマルカン百貨店の大食堂を再建させた㈱上町家守舎を立ち上げるなど、多くの事業を実施しています。

 

―実際林業・木材業で儲けることは可能なのでしょうか? 

 

 可能だと思います。 

 例えば、昔は奥山(山の頂上付近)に良い木があった場合、ヘリコプターで吊って運ぶという手法(ヘリ集材)で出材してました。

 ところが今は木材の市場価格が安くなったにも関わらず、ヘリコプターのチャーター費用は同比率で安くなっていないためヘリ集材は成り立たなくなりました。

 そこで、テクノロジーの力でヘリコプターに代替することが実現できればどうなると思いますか?例えば、重量物を運べるドローン使うというようなアイディアです。

 こういうことは今は無理かもしれないけど、更にテクノロジーが進化した5年後には実現していると思います。

 そのために、我々の会社でもテクノロジーに投資をして新しい林業・木材業にやり方を生み出そうとしています。

 このようにテクノロジーを適切に活用することで木材業も収益性を高めることができると考えています。

 

―他にはどのような「テクノロジー×林業・木材業」があるのですか?

 

 現在は売り手と買い手の双方が木材の直径を手作業で測る業務があります。(両者が測ることで体積の誤魔化しを防止し納得した売買を行うため)

 それにすごい時間がかかっています。ということは人件費が沢山かかっていますよね?そこを削減できれば、その分生産性が向上し利益が出しやすくなります。

 これを実現するために、自分経営している東京のスターティアラボ株式会社で培った技術を活かして画像から直径を割り出すiPhoneアプリを開発中です。

 アプリが出来次第まずは当社と関連会社で運用し、使った人たちが利益をしっかり出す。そしてそのノウハウごと世界中の林業・木材業の方々に使ってもらえるように売り出す予定です。

 これが実現できると林業・木材業界全体として利益の向上に繋がると考えています。

 

 また、製材(木材を丸太の状態から板や棚などの形に加工すること)の面では、大手企業には大量生産という点では勝てません。

 そこで我々はShopBotという、簡単に言えば木材用3Dプリンターのような機械を導入して「お客様それぞれの細かいオーダーに対してスピーディに実現する製材環境を整え、1㎥あたりの価値をどれだけ高められるか」という点を目指しています。

 実際に例を挙げると、焼肉屋さんが「牛の模型を窓際に目立つように置きたいがぴったりのサイズのものが無い…あっても高い…」と困っていました。

 そこに我々がShopBotでちょうど良いサイズとお客様が望んだデザインのものを作って2日で納品しました。

 その結果、木を板のままで販売する場合と比べて10倍の価格でも喜んで購入頂くことができています。

 更に、この事例をSNSなどで発信したり口コミで評判になったりしてどんどん次の依頼が来るから、導入前は「月の1/4くらい稼働すれば良いかな?」と思っていたShopBotは最近はほぼ毎日稼働しています。(笑)

 

―どのような人と一緒に働きたいですか?

 

 「挑む人」「打算なき努力ができる人」ですね。

 大人になったらみんな打算的になる。

 つまり、評価されることや自分の業務と関係あることだけを効率的に身に付けることばっかりになりがち。

 だから私に会ってすぐに「どんな本を読んだらいいですか?」って聞いてくる人は嫌いです。(笑)

 私と同じ能力を身に付けるにはそれを読めば良いと思ってるケースが多いから。

 「私は今こういう本を読んでいて◯◯だと思ったんですけど、そういう私にオススメの本ありますか?」とか先に自分の興味関心を言ってくる人は「こいつデキるな!」と思いますね。

 あとは、自分の利益に直結しないことに一生懸命になれることが大切だと思っています。

 実は最終的にはそれが自分の利益に直結することだと思うんですよ。

 自分は音楽好きで、音楽とビジネスは一見結びつかないと思うけど、実際は結びつく。

 ことあるごとに、これってあのとき覚えたあれと似ているなぁとか感覚が繋がることがあるんです。

 自分が好きなことを突き詰めると、他のジャンルの経験や知識が関連付けられます。

 「何が好きでそれをどれだけの時間と心を込めてやっているか?」というのが人間の魅力だと思うんです。

 だから、「何に熱中したきたの?」「意味無いけど好きなことってなに?」っていう質問にスラスラ答えられることは大事だと思います。

 

―大学生活はどのように過ごすべきでしょうか?

 

 好きなことを突き詰めること。

 自分の場合は、バンドでした。

 やりたいことを実現するためには、やりたくないことをやったり、打算なき努力に勤しむことが近道です。

 とりあえずうまくいきそうなことばっかりやって成功体験を積み重ねるのではなく、大好きなことをとにかくやれるところまでやって自分の限界を知ることをオススメします。

 それと、大学生の特権は、色々な社会人と利害関係なしに話しせることだから、自分が魅力的だと感じる大人と沢山会って話すとよいと思います。

 

 仕事は「誰と働くか」が重要です。

 そういった意味では、地方か東京かといった区別はあまり関係なく、その地域に、自分の周りにどれだけ魅力的な人、チャレンジする人が集まるかが大事だと思っています。

(取材担当:菅新汰 早稲田大学社会科学部3年)

 

【富山県】 北電技術コンサルタント株式会社 建築部門 「HGC 建築設計事務所」


											
東電
【会社概要】
北陸電力株式会社のグループ会社で、土木・通信・建築の各分野でコンサルタント事業を行っています。
その中の建築部門である“HGC 建築設計事務所”は、北陸電力から請け負う施設と民間関係の施設(商業施設や福祉介護施設など)に関わる設計・コンサルティングを手掛けています。
 
 

<社員インタビュー>

宮内 杏里 さん 

建築部門 HGC 建築設計事務所所属。富山県出身。奈良女子大学から大学院へと進み、修士課程を修了後、北電技術コンサルタント㈱に入社。建築本部門の“HGC 建築設計事務所”に所属。3年ほど働いたのち、仕事をしながら博士号(ドクター)の取得のため、再び奈良女子大学に通い始める。現在、富山で働きながら、自身の研究のために週2日奈良へ通う。

 

―地元富山に戻ってきた理由はなんですか?

大学院・修士のとき、奈良から京都まで片道 1.5 時間かけて建築設計事務所に通っていたが、終電を逃し泊まることがほとんど。また、一人で生活していると、仕事に集中して食事や入浴を怠ることがあった。仕事もしたいが、「人間らしい生活がしたい!」と思い、実家のサポート(自分を心配してくれる人)が得られる地元に戻ってきました。確かに、奈良や京都のほうが富山に比べ、横のつながり、視点を養う(講演会、研修)点では良いです。ただそこは、交通でカバーできると思いました。

―仕事をしながら博士(ドクター)に通うのはなぜですか?

修士の後そのまま博士に進まなかったのは、建築は現場を見ないとわからないもの、机上の空論だけではダメだと考えたからです。外の世界を知るために(設計したいという思いもあり)就職しました。3年ほど働いたのち、教授からの誘いもあり、修士のときに満足に終えられずやり残していた研究をするために仕事をしながら博士(ドクター)を取得することを決めました。

この会社を選んだ理由は何ですか?

一つは、会社で手掛ける建築物が自分の関心のあるものだったからです。卒業設計で”終末ケアハウス(寿命を宣告されたような人が療養する施設) “を設計し、介護方面に興味があった宮内さん。会社説明会で、これから福祉施設を重点的にやっていきたいという会社の方向性を聞いたためです。

もう一つは、また博士課程で学び直したいと考え、人が 10 年でやることを5年でやりたいという思いがありました。会社の説明会で、「若手が今は少ないから、食い込める余地がある、最初からいろんなことができるのかな」と感じました。実際、通常の設計事務所は3年くらいコピー取りや模型作りなどが主な業務ですが、HGC では、新卒で5月の連休明けから設計の仕事にチャレンジさせてもらえました。

―U ターンする理由になったワークライフバランスについてはどうですか?

19 時台には帰宅。(朝 8:40 スタートだから普通の設計事務所(10 時)より早いため前倒しで早く帰れる。HGC建築設計事務所はマネジメントが主なので、自分が図面を書く(設計で時間がかかる部分)範囲を絞る(減らす)。そうすることで、仕事を効率化し、ワークライフバランスをとることが可能になります。

(取材担当:内山花乃 お茶の水女子大学 生活科学部 人間・環境科学科 4 年)

 

【北海道】  山本忠信商店株式会社


											
山忠
【会社概要】
創業1953年 豆・小麦など農産物の集荷、精選・製粉、販売を手がけています。生産者と消費者の壁を壊した、農業系商社です。
 
 

<社員インタビュー>

代表取締役 山本 英明さん

生産者と消費者を「喜び」と「信頼」で結び、山忠社員の幸福、お取引先や地域の繁栄を実現して「山忠があって良かった」と言える、言ってもらえる日本一の「いい会社」を目指す。

 

―山忠の働く意義は何ですか?

山忠の大きなテーマは「農業をコミュニケーション産業にすること」です。農業は食物を作っていますよね。でも基本的には農家っていうのは、今までは「どれが儲かるか」っていうものを作ってきたんです。昔はお米とか小麦は政府介入でしたし、 使う人が良いか悪いかなんて関係なく、どっちが儲かってどっちが種類多いのかっていう形でやってきました。

山忠のテーマは、農家から見ても自分たちが作ったものがどこに行ってどんなものになってどんな評価受けているかわかる流通にすることです。普通の食品原料だと当たり前に感じるかもしれませんが、かつては情報が遮断されていました。

―情報が遮断されていたとはどういうことですか?

農家と、売る人、買う人との情報を遮断して利益を作っていたんです。農産物の流通は相場があるから、豊作で値が下がりそうな時には、消費者への情報を遮断して利益を取るっていうのが農産物の流通だったのですが、それやめましょうと提案しました。平成11年のことでした。物凄くクレームがつきました。生産者と購入者を会わせたりするので、すごくクレームがつきました。今はそれが当たり前になってきたし、むしろそれを先進的にやってきたので、そういう流通がしたいと言ってうちの生産者を選んでくれるケースも増えてきています。コミュニケーションしようって言っているから、年に一回は購入する会社の社長が来て農家の人と話をするし、逆に生産者の農家の10数人で自分たちの小麦を使ったパンを食べる。その時、農家の方から「俺たちの小麦、小麦粉って値段はどうなの?」と聞かれたことがありました。その時、食品製造業者の方から「他社のほうが安いけど、我々はこうやって生産者と交流が出来る山忠の流通を選んでいます。」「それが価値ですから」と言ってもらえたんんです。だからもう使っていただく方の言葉によって生産者と支え合うのは物凄く重要なことだなって気づいて、価値を理解してくれています。逆に生産者も「今年の小麦良かった」と言われるとモチベーションになります。そうやって、農業に携わる人のモチベーション作りもしていきたいと考えています。

―山忠の働く上で大切にしていることを教えて下さい。

基本的には山忠の場合はですね。ミッション・ビジョンファーストですね。ミッションがあってそのミッションをずーっと続けていくためにはどうやって会社がなっていくのかというのを年に2回ありますけども全社でみんな説明して、山忠はどうなるよって。それに対して各部署がじゃあそれに向かってウチはこういうことやります、そんなことやりますっていうことをやるから凄いミッションが大事。

―会社で一丸となって働くためのミッションなのですね。

ミッションは「つくるを 食べるの もっと近くに」です。農業をコミュニケーション産業にしていこうというのでトータルフードデザイン=必要なものは全部供給しましょう。栽培現場から消費者の口に入る寸前までしっかりちゃんと分かるように流通する形。要は問屋さんにポンと10t売れた20t売れた!お終い!じゃ山忠の流通はダメよってこと。

―なるほど、目に見えてわかる流通を作るってことですか?

そう。ちゃんと分かるようにしましょうっていうね。新しい食文化と食料モデルっていうのはね。十勝は食料自給率1100%なんだよね。ここに住めば食いっぱぐれることはない。社員が常に食べられるようにという思いもあって、米の取り扱いも始めたっていうのもあるんですよね。そんなに自給率があるんで、とれた作物を加工せずに外に出してしまっている。十勝でとれた農産物を加工する所が少ないんです。最終製品までする必要はないと思うけど、原料のまま売るのではなくて、ちょっとそれに加工することによってもっと雇用が生まれるしもっと経済効果も出てくると思います。十勝は食料供給基地って言われているけれども、ある程度一次加工までやって食品供給基地というイメージにしていきたいと思っています。

―ただ作るだけではなく雇用の創出なども考えているのですね。

北海道では、輸入農産物から身を守るかという議論が多い。我々は守るんじゃなくて外に攻めて出ましょうっていう方針に切り替えて行動し続けてます。

(取材担当:奥井 明 東京未来大学4年)

 

【北海道】 株式会社満寿屋商店


											
パン
【会社概要】
1950年創業で、パンの製造・販売を行っています。店舗の敷地面積は日本一を誇り、十勝に6店舗、東京に1店舗を営業しています。全店舗全商品で十勝産小麦を100%使用しています。食育活動にも熱心に取り組んでおり、手作りの石窯を積んだ軽トラック「石窯号」で幼稚園などに行きパン教室を開いています。
 
 

<社員インタビュー>

木村 剛樹さん

総務部購買課に所属され、本社で組織管理やシステム管理などの仕事をされています。家族で大阪から帯広に移住してきて、満寿屋のお店にたまたま入って満寿屋を知り、中途で満寿屋に入社されました。

 

―満寿屋はどういう会社でしょうか?

満寿屋は規模の大きいパン屋ですので、その分影響力をもった仕事ができます。パン屋1店舗ではなかなか十勝パンを文化として普及するというのは難しいですが、満寿屋では店舗を多く有していて、また東京にも店舗をもっていて発信力があります。

また全国と比較すると十勝では、小麦、製粉会社、牛乳などパン作りに必要なもので質の高いものがすべてそろっていますので、とても質の高い商品をつくることができます。

 

―満寿屋が目指していることを教えてください

社長が、2030年までに十勝をパン王国にすることを掲げ、社員みんなで目指しています。十勝出身者がみんなパンやピザを自分で作れたり、十勝パンが家庭に浸透し夕食でもパンを食べることが当たり前になっている状態をつくりたいです。そのために満寿屋は店舗、工場の拡大だけでなく、食育活動にも取り組んでいます。去年は小麦オーナー制度という企画も実施しました。また今後、パンのコンテストを企画したり、パンの専門学校をつくって十勝のパン職人育成にも取り組みたいと考えています。

 

―小麦オーナー制度とは?

小麦オーナー制度では専用の圃場で育った小麦を使ったパンや菓子と一緒に圃場の様子などを知らせるお便りが送られてきたり、畑を見に行くツアーや農家さんとの交流会に参加できます。年や圃場によって同じ品種でも小麦は微妙に変化して、パンの味も変わります。小麦オーナー制度に参加することでしか、その圃場で作られた小麦から作られたパンを食べることができないという特別感を得られます。古代小麦を使ったパンが特に好評いただきました。今年も実施する予定でいます。

―食育活動は具体的にどんなことをされていますか?

軽トラに釜をのせて出張ピザ教室を年100回以上実施しています。そうした活動を通して、みんなパンやピザを自分で作れたり、十勝パンが家庭に浸透している状態をつくりたいです。

―満寿屋で働きたい人に求めることはありますか?

我々が求める人物像は、食に関心があり、人とのコミュニケーションが苦手でない人です。大学で食関連の勉強をしていた新卒社員もいますが、そうでない人も多くいます。大学の研究内容で採用を限定することはしません。

(取材担当:園田夢之介 東京大学教養学部学際科学科4年)

 

【富山県】 株式会社 今井機業場


											
当流谷
【会社概要】
日本最大の経編生地の産地である富山県南砺市にある、経編専門のメーカーです。
織物はタテとヨコに糸を交差させて生地を作るのに対し、経編はタテ方向に糸を編み目を繋げながら作っていきます。
技術的ノウハウが蓄積された商品開発力が強みです。
 
 

<社員インタビュー>

青能 一浩さん

入社7年目 開発課所属。富山生まれで大学では名古屋へ進学し、新卒では幼稚園や保育園への営業の仕事を経験。現在は開発課にて開発依頼のあった生地を試作する業務に従事されています。

 

―富山に帰って就職活動する際に苦労したことはありませんか?

私は商業高校から経済学部、そして営業というキャリアだったので、持っている技術が全くなかったんですね。富山県って製造業が盛んなので、中途入社の社員に対しては技術力を求めるんです。なぜなら即戦力を求めているからです。新卒なら、育成だと思って技術力が無くても採用されますが、中途だとそうは行かないと言う点で苦労しましたね。

―今井機業場を選んだ理由は?

ここに入る人に共通していることがあるんです。それは、全員が技術についてはゼロからスタートすることになるんです。なぜなら、糸を編んで生地を作る方法は学校でも教えていません。だからこそ、技術が無いということに臆することなく入社を決めることができました。

―今お仕事をされていて、自分の中で変わったなと思うところはどこですか?

「人間的な生活ができている」ところだと思います。前の会社だと先ほども述べた通り、ずーっと仕事で家に帰るのが9時過ぎになることが多かったんです。でも今は朝8時に家を出て、6時か7時には家に帰ることが出来ます。今では家族を持っていますが、子供をお風呂に入れたり、家族と一緒に過ごしたり、自分の時間を持つことができています。これは都会に住んでいては出来なかったことだろうなと思っています。なぜなら、きっと仕事が第一の人間になっていただろうなと今は思うからです。バリバリ仕事をして、自分の時間はちょっとでいいと言う人にとっては都会はいいのかもしれません。ですが、私は早く家に帰って自分の時間をたくさんとって過ごしたいと思うので、そういう生活には満足できないかなと思いますね。

―今と昔、地元に対しての思いで変わったところはありますか?

正直なところ、富山の魅力に高校生までは気づくことができていなかったと思っています。高校生活って部活に学校のことで精一杯で、富山の魅力を理解したり、気づくために時間を割くことができなかったと思っています。ですが、大学生や社会人になって時間的余裕が生まれてきたことで、富山内を旅行して行くと自分なりに魅力を掘り起こして気づくことができたと思います。それは、せかせかしていない、時間がゆったりと過ぎる雰囲気があるところです。マイペースな自分には合ってるなと実感しました。

―地方就活を考える就活生へ一言お願いします。

色々な選択があっていいと思います。人生において忙しく働く期間やゆっくり過ごす期間などがあると思います。ただ、結婚や子育てなど人生のステージが変わるタイミングがあると思うので、その時に都会に住むという選択も、地方に住むという選択もあると思います。広く物事を捉えて選ぶことが大事かなと思います。

(取材担当:当流谷勇輝 法政大学経済学部4年)

 

【山口県】 ブルーウェーブテクノロジーズ株式会社


											
安重
【会社概要】
LEDを使用した照明器具や応用光学装置、制御装置の設計・開発から製造・販売を行っています。さらに、それらの効果的な利用方法を助言するコンサルティング業務も行っています。
 
 

<社員インタビュー>

坂本 眞一さん  

岡山県倉敷市出身。ブルーウェーブテクノロジーズ株式会社 代表取締役社長。グラフィカ株式会社 代表取締役社長。社会福祉法人金曜会 理事。

 

―山口と無縁の坂本さんがどうして山口の事業所を構えるようになったんですか?

山口県庁の職員さんに、商品の展示会で会ったのがきっかけでした。県からのアプローチが熱烈で、工場を建てる気はあることを言うと「じゃあ山口で」という話になりました。

―坂本さんの大学時代はどんなものだったのですか。

面白くてしょうがないことを徹底してやりました。僕が若い人に本当に言わないといけないと思うことは、「自分の職業とはなんなのか」ということです。「あなたは一体何者で、何がしたかったのか」を考えなければならないと思います。僕の場合、したかったことは「ものをつくる」あるいは「きれいなものを見せることによって人に感動を与える、人を喜ばせる」っていうことでした。感じたことを表現することによって、人が感動に導かれる、ということをずっと経験していたいというのが、自分が仕事をするきっかけであるし、求める結果でもあると思っています。だから、僕の職業は照明屋なんです。

―職業はそのあとについてきたということですね?

それが、その人の生業として成立するかってことが非常に重要。やるなら徹底的にやるということに人が動かされているということが重要だと思います。

―好きなことをやってうまくいく時といかない時の違いは何ですか?

人のドアをたたいているかどうかということの違いだと思います。自分の表現を押し付けるのではなく、人のドアをあけるということにポイントがあります。

それと、僕は「仕事というのはその人を語る3分の1」だと思っています。3分の1はみんな睡眠をとります。もう3分の1は友達と会ったり、ご飯食べたりしています。残りの3分の1は仕事しています。ということは、人生の3分の1は仕事でできています。だから、仕事はその人のアイデンティティを物語るものだっていうことになると思います。お金を得る手段ととらえて、別の場所で確固たる自分の表現をしている人もいる。だから、そういう意味では、仕事というのは手段という面とアイデンティティという面を持つとも言えます。

(取材担当:安重春奈 慶応義塾大学法学部法律学科2年)

 

【鹿児島県】 鹿児島ターミナルビル株式会社


											
アミュ
【会社概要】
JR九州グループに属し、鹿児島中央駅に隣接するショッピングセンター「アミュプラザ鹿児島」(以下アミュ)の管理・運営が主な業務です。モットーは“人を惹きつける街を作る “。
 
 

<社員インタビュー>

田島 芳樹 さん

鹿児島県出身。入社2年目 営業部所属

 

―どうして鹿児島に戻ってこようと思ったのですか?

当初は就職も都会かと思っていたんですが、やはり人がいい鹿児島がいいなと、鹿児島一本で就活をしました。アミュに就職したのは、鹿児島に帰ってくるたびアミュの広場でイベントをやっていて、その運営をしたかったんです。去年は広場の運営をさせてもらって、デジタル広告に携わっていました。今年からは地下フロアの担当をしています。心がけているのは、スタッフさんは1番売上を気にするので、そこの相談の受け皿にならないといけないということですね。それぞれの店の特徴を勉強しないといけないので、お惣菜を全部1回食べたりするところからスタートしました。あとは県ごとに強いものが違ったりするので、店舗の本社の方に業務改善の提案をしたりしています。

―鹿児島の人向けの施策や地域密着しているような事例はありますか?

地下に入っているユニクロさんで展開していることですが、地元の方たちや地場の企業さんにモデルになってもらって、ヒートテックの写真を撮るというのがあります。あとは地域の書道家や芸術家の方とユニクロさんの衣料を組み合わせたコラボ商品を店頭に掲示していたり。そういう連携を取りつつ、地域密着は大きなテーマにしています。

―どんな社風でしょうか?

本当に職場環境が良いです。チャレンジしなさいと常に先輩方が仰っていて、時には自分が思ったことを相談してやってみることもできます。それから企画を持って全体会議に行くと社長などからアドバイスをいただけて、自分の思っていた以上にそれぞれの経験を活かしたより良い企画になったと言う事はありました。会社の中で階級を飛び越えて相談できるっていうのはいいところだと思っています。スタッフさんとコミュニケーションをとって、変化に対応しつつイベントも開いたりして、お客さんが来て盛り上がっているのを見るといいなと思います。まさに今やっている仕事が楽しいですし、鹿児島の最先端の場所で働いているという意識があるので、自分がやっていることを鹿児島の人たちが初めて知って、それがどんどん広まっていく充実感はかなりあります。

―次の目標は何ですか?

目標は隣のデスクの先輩です。そのために頼まれた事は有無も言わさずやって経験を積むようにしています。あとは15周年改装の成功ですね。成功すればすごい達成感が得られるだろうなと想像を膨らませながら働いています(笑)

―最後に、UIJターン就職したい人に向けて一言お願いします!

地元に帰りたい思いがあると思いますが、それ以上に何をやりたいかが大事になってくると思います。地方は都会に比べてやりたい仕事をできる企業は限られていると思うんです。仕事って後悔するかしないか人生の分かれ道になるので、しっかり下調べをして本当に自分にあうなって企業さんで試験を受けて。本当に自分が何をやりたいのかを踏まえた上で地方で働きたいというのがうまれると、よりいいのかなという風に思いますね。

(取材担当:山口七緒 明治大学政治経済学部政治学科4年)

 

【鹿児島県】 株式会社ecommit


											
エコミット
【会社概要】
鹿児島県薩摩川内市に本社をおく、リユース・リサイクルに関する総合商社。日本国内からの中古品の買取り・回収・リユースや、海外市場でのリサイクルを通じて、より効率的で環境や人々の生活への負担のないかたちでのリユースやリサイクルに取り組みながら、不要と思われているモノを必要としている人々のもとへ届け、新たな価値を生み出しています。
 
 

<社員インタビュー>

川野 輝之 さん 

大阪府出身。株式会社ecommit代表取締役社長。東京の貿易会社に就職し、営業職として全国をまわる。4年間の修業期間を経て、鹿児島県で起業。2008年に株式会社K&Kとして登記。2015年に株式会社ecommitに改名し、現在に至る。

 

―鹿児島で起業するまではどのような流れだったのでしょうか。

大阪府出身で中学2年のときに東京に引っ越し、就職も東京でしました。就職先は転勤が多く、北は宇都宮から南は鹿児島まで様々なところで営業していましたね。鹿児島へきているときに起業することは決めたのですが、本当は福岡か熊本で起業する予定でした。でも、費用的などで難しく、妻の実家である鹿児島で起業しようと思いました。

―鹿児島は第3候補だったと…?

それが、実は候補にも入っていなくて(笑)。でも縁があって、前職のお客様が土地を安く貸してくださったのと、いろいろ考えた末に鹿児島に決めました。ここ薩摩川内市は市内にも熊本にも行ける距離にあるし、何より国際貿易港もあるっていうのも大きな要因ですね。

―初めは、川野さん1人でのスタートだったのでしょうか。

妻と2人で、工場をつくるところから始めました。倉庫の草刈りや屋根の修理など自分でできることはほとんどやりましたね。そして3カ月後くらいの初めて募集をかけて、そこから半年、一年と人がだんだん増えていきました。

―川野さんが当初していたことは現在と変わっていないですか?

結構変わってきているかなあ…。モノを扱う仕事だけでは厳しいので、だんだんとサービスにシフトしていくようになりました。今やっているコンサルティングとか廃棄物関係の仕事とか、ただ貿易をするだけでなくて形のあるサービスを提供していこうと考えました。

―サービスにシフトしたきっかけは何でしょう。

うちのスタッフが、在庫処分品などが置いてあるバックヤードに行った際、ただ買い取るモノを運ぶだけでなく、必ず掃除して帰るということをしていたんです。それを見てくださったある上場企業さんに「そこまでやる企業はなかなかない」と、とても褒めていただいて。初めは冗談交じりだったのですが、これはサービスになるんじゃないかなと思いました。

―素敵なエピソードですね。実際どのようなサービスに繋がりましたか?

初めはバックヤードの整理や出てきたものの買取り・処分をしていて、そこでお客様の相談に乗るようになり、今のコンサルティングになっていったかなと。リユースやリサイクルにする、うちのノウハウを活かした提案などのような、そういったサービスに繋がっていると思います。

―ecommitは素敵な企業理念ですね。理念は起業当初からずっと同じものなのですか?

当初から形を変えて、4~5年前に今の形になりました。役員である永山が、『会社をどうしていきたいの?』と言った際とても悩んだんです。そこでじっくり1か月くらい悩んだ末、やるんだったら本当に世の中のためになることをしたいと考え、今の企業理念になりました。

―形を変えて今の企業理念になったのですね。企業理念を体現していくことってすごく難しいことだと思うのですが、どう考えていますか?

確かに、理念をいかに体現できるかってすごく難しいことですね。ただ、理念は社風になり、企業体が変わり続けようと残るものなので、社員が理念を表しているようになれたらと思っています。そのために、まずは自分を含めた役員が意識するようにし、社員には、理念のうち一つでもいいから何か心がけてもらうようにしています。

―素敵な心掛けですね。理念は社風となる、とのことでしたが、ecommitの社風について教えてください。

うちには働くお母さんも多く、家庭を大事にしつつ仕事も頑張る!という社員もいれば、将来自分で起業したい、そのためにビジネスを覚えたいというような社員もいます。そういった様々な価値観や目的などをもった社員が集まっているんですが、なんかうまく調和していて、いい雰囲気の中で皆働いている感じです。あと、ベンチャー企業なので、理想と現実を埋めることが必要で、もっとこうしたほうがいい、こうしようという意見を大事にしてくれる環境があります。

―様々な社員がいる中で、うまく調和しているとのことでしたが、強いて言えばどんな人がecommitに向いていますか?

まず、素直で吸収力のある人。理念に素直に共感してくれる、とかそういったことでいいんです。あと、自分で1からつくれる人ですかね。まだまだ足りないものだらけなので、一緒につくっていってくれる人とか。そういった人が向いていると思います。

―最後に、Iターンをされた川野さんに、地方で働くことと都会で働くことについてぜひお聞きしたいです。

まず、情報の多さやスピード感は都市に集中しているなと思います。でも地方にも良さがあって、ストレスフリーであるとか、レジリエンスが高まるとか。自然・食・人にとても癒されます。

これからは、中央集中型から分散型になったり、地方発信のベンチャーが出てきたりと現在の在り方と変わってくると思うので、どんな働き方をしたいかが重要になる気がしています。もちろん地方にもチャンスはあるし、のんびりした良い環境の中でがっつり仕事ができる、ということもできると思います。だからこそ、どこで働くか、どんな働き方がしたいかが大事ですし、自分の将来像で選ぶといいかもしれないですね。

―とても参考になります。ありがとうございました!

(取材担当:森下彩絵 鹿児島大学法文学部人文学科4年)

 

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